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新連載─吹田の生き物と人 高畠耕一郎

クスノキ

『吹田自然観察会』の事務局長と『すいた市民環境会議』副会長をやっている高畠耕一郎です。吹田で中学校理科を三〇数年教えています。吹田の自然に親しみを持ち、この自然を守り育てたいという気持ちからこんな活動をやっています。

吹田の植物や昆虫、動物などを、このコーナーで取り上げていくつもりです。自然を守るのも壊すのも人間ですから、人との関わりも書けたらいいなと思っています。

一回目は、吹田市民の木「クスノキ」(一九七八年選定)を取り上げます。

五月、クスノキは大量の葉を落とします。一年中葉を付けているようにみえる常緑樹ですが、葉の寿命は一年で、春に新芽が出る頃には前年の葉をすべて落します。光が若い葉を通って入ってくるので、大木の下に行っても明るく、緑色の木陰の下にいることになります。街路樹に適しているといえるでしょう。

観察会の時によくやるのですが、葉を一枚もらって、もんでみると独特の臭いがします。タンスの中に入っている防虫剤のにおいと同じです。しかし、若い人は「樟脳」のにおいがすると言っても知らない人もいます。

また、葉を透かしてみると三行脈と言って、葉脈が葉の根元から三本に枝分かれしています。これがクスノキかどうかを葉で見分ける大きな特徴になっています。その三行脈の分岐点にダニ室が必ずあります。どの葉にもあるから不思議ですが、このダニは小さくて肉眼では見えません。

『すいた市民環境会議』は昨年から、吹田で一〇年ぶりに二回目となる大木調査をしています。吹田市で幹周り二メートル以上の樹木すべてを数え、九一八本あることがわかりました。そのうち約四割の三六〇本がクスノキでした。二位がポプラの六九本ですから、圧倒的にクスノキが大木として存在しているのがわかります。

また、大木ベスト一〇の内九本までがクスノキで、幹周りが四b以上の木は三本しかありませんがすべてクスノキです。その内の二本は関西大学構内にあります。このようにクスノキは大木になりやすいのです。

吹田市のどこにでもある木ですので、今度は葉を一枚もらって、においを嗅いで見てください。

(2008/04/10)



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