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リレーエッセイ死ぬまでは生きてやる! -轟広志

母を亡くして

毎年のようにイベントが集中する秋。11月1日に恒例の野外イベントで仲間と唄い、直後の豪雨に遭うという奇妙な日曜も何とか無事に終え、さぁこれからという、3日の文化の日の早朝。85才の私の母親が亡くなりました。

母親は、9月4日に入院していた病院で危篤状態に陥り、私は泊まり込みで様子を看ましたが、無事に一命をとりとめ、10月半ばに馴染みのホームへと退院していました。

死因は病死でも老衰でもなく自殺です。「ありがとう さようなら」と書いた遺書を残して午前4時頃、ホームの自室から身を投げました。

仲間たちの動揺を考えて、母の死は一部のスタッフのみに伝えて、必要な活動を続けていました。11月19日は、毎年恒例の西宮市にある大学でのライブ&トークの日。朝一から集まったメンバーに施設長から報告がありました。夏前から体調不良で入院していたメンバーさんが、18日の夕方に眠るように息を引き取られたと。

今年でまだ57才。生涯の半分近くは精神科病棟での生活。私がこの活動を始めた頃に、長期入院から援護寮へ退院。異例な早さで貯金をされ、地域での暮らしをされていた方でした。人柄は朴訥で純真。少しのやましさも嫌う正義の人でありながら、人情のある人でもありました。20日の葬儀で見たお顔は、とても安らかな眠るようなお顔をされていました。

(2010/01/05)

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