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▲アライグマ成獣

▲アライグマ(左)とタヌキ(右)

吹田の生き物と人29-アライグマ -高畠耕一郎

意外と気の荒いアライグマ

アライグマは1977年から放映されたテレビアニメ「あらいぐまラスカル」の影響で、日本でもペットとして飼われるようになりました。もともとアメリカやカナダに住んでいる野生動物です。ペットとして飼っていても、少し大きくなると気が荒くなり、噛みついたりするので飼いきれなくなり、近くの野外に捨てられたのが増えていったようです。

アライグマは、タヌキにも似ていますが、体重4〜10キロ、頭胴長41〜60センチ、尾長20〜41センチ。白色の顔に黒色系のマスクを着けたような外見で、4〜7の輪模様を尾にもつので、タヌキと区別がつきます。

深刻な農業被害

全国で農作物や人への被害がかなり出ていて、環境省より「特定外来生物」に指定され、飼育・保管・運搬・野外に放すなどが禁じられています。

大阪府でも、北摂や泉北方面で、かなりの出没数があり、大阪府環境農林水産部がホームページでも詳しく防除対策や講演会を行っています。

吹田市でも、数年前に、藤白台保育園の園庭の木に登っているアライグマを発見し、消防署が捕獲のために出動したと聞いたことがあります。毎年10匹近くの目撃情報があり、ほぼ吹田全域で目撃されています(吹田市地球環境課資料より)。隣接市の茨木市は、大阪府でも最も目撃情報や捕獲数が多い地域です。私も茨木市の山をよく歩きますが、アライグマの足跡を田畑や池の周辺でよく見かけます。

アライグマは雑食性で、ネズミやヘビ、鳥類、昆虫、魚など、自分より小さいものは、ほぼ何でも食べます。さらに野菜・果実・イモ類などと非常に幅広く食べますので、農業被害としても深刻になっています。

(2010/08/09)

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