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吹田の生き物と人45:吹田の生き物と人45ヌートリア 高畠耕一郎

日向ぼっこする愛らしい姿

私が吹田市でヌートリアを初めて見たのは、3年ほど前です。阪急豊津駅から安威川に向かう川底の草むらで日向ぼっこをしていたのでした。ビーバーのような感じで、川を泳いでいきました。

また、吹田自然観察会の行事で、安威川の冬の水鳥観察会に行ったときに、対岸の陸地でのんびりと日向ぼっこをしているヌートリアの姿も目撃しています。

ネット上の動画サイト(ユーチューブ)では、「糸田川のヌートリア」など複数の映像を見ることができます。泳いでいる姿や陸地で子育てしている姿は愛らしいので、ビデオに撮ってネットで流しているようです。

捕獲・駆除の対象である指定特定外来種

しかし、このヌートリアは、環境省の指定特定外来種として、捕獲・駆除の対象になっている動物なのです。南アメリカ大陸中・南部のアルゼンチンやブラジルに生息しているのですが、日本では、第2次世界大戦時に、寒い地域での軍服の毛皮材料として岡山県などで養殖されたのです。肉は食用にもするために多数飼育されました。

しかし、戦争が終わると需要がなくなり、野外に放逐され、主に西日本に広がって生息しているのです。寒さには弱いので、東日本や東北地方にはいないようです。現在でも、岡山県での捕獲が一番多く、毎年2〜3千頭が捕殺されています。

ほぼ草食性で、おとなしく、それほど人間への直接的な被害は、少ないようです。吹田市の外来種担当部局の地球環境課に問い合わせをしましたが、『糸田川での目撃情報は、過去にはあったが、これといった被害はないので、捕獲などはしていない』とのことでした。

強い繁殖力と農業被害

繁殖能力は高く、1年に2〜3回出産し、1回で5匹ほどの子を産みます。子は、5日間ほどしか母乳を飲まず、後は野草などを食べて大きくなり2〜3週間で動き回り、1日で泳げるようになるのです。

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