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まねき猫通信120ひきめ(2012年7月2日発行)WEB版

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目(巻頭コラム)

奈良県の天川村と五條市内では天ノ川、十津川村内では十津川と言い、和歌山県に入ると熊野川に名前が変わる。新宮で熊野川に合流する北山川には瀞峡・瀞八丁があり、有名な観光名所。この流域が、去年9月の台風12号による集中豪雨で大水害を受けた。流水量は、最大で1秒間に8000トンに達したという。今も、川沿いの電線に流木やゴミが引っかかったままで、その凄まじさが窺い知れる

熊野本宮大社も壊滅した。1889(明治22)年の十津川大水害の時に本宮が流されて現在の場所に移転したのだから、二度目の大被害だ。この時、十津川では168人が死亡、村落の大部分が崩壊して、2500人が北海道へ移住。北海道樺戸郡新十津川の歴史がこうして始まる

十津川村は、古来から「免租の集落」だった。南朝の警護に当たった十津川郷士は有名で、村は常に免租の特権を保証してくれる権力者の側についた。ところが、明治6年の地租改正で特権がなくなり、村民は木材を大量に伐採して納税せざるを得なくなった。大水害はその16年後に起きている

2011年、3月は東の海で、9月は西の山で津波が襲った。そして、とてつもない災害となった。これは「人災です。でも、虫災や牛災はない。脱原発を考えるヒントです」と詩人のアーサー・ビナードは語る。(パギ)

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