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まねき猫通信124ひきめ(2012年11月3日発行)WEB版

ふりがな対応のまねき猫通信pdf(抜粋)版

トリの眼・ムシの目・ニャンコの目(巻頭コラム)

手足の骨、肋骨、頭蓋骨、骨盤などは日常「感じる」が、舌骨を感じることは、まずない。というのも、舌骨は約200本ある人間の骨の中で唯一関節を介さず、他のどの骨とも交わらないで「のど仏」の上あたりに浮いているからだ。気管の両横を流れる頸動脈に指をあてると、その位置が分かる

浮いているといっても、舌筋(舌の中に入っていく筋肉)や舌骨上下筋群(下あごや気管に着く筋肉)に支えられていて、発声・咀嚼などの動きに重要な役割を果たしている。この骨は、魚の鰓弓構造(えら呼吸の器官)に由来する。つまり、人間も魚類の子孫であることを物語る証拠だ。法医学の分野では、舌骨骨折が絞殺の決め手になるとか

「のど仏」の下には、H型をした甲状腺が気管を囲んでいる。甲状腺にはヨウ素が蓄積する。だから、チェルノブイリ原発事故の際には小児の甲状腺癌が多発した。福島でも、子どもの甲状腺異常が深刻だという診断結果が出ているのに、県も政府も東電も「原発事故との関係は即断しがたい」とうそぶいている

普段は「感じない」舌骨の下に位置する甲状腺に、これまた、何も「感じない」 放射能の被害が顕著に表れる。何というアイロニー…「喉元過ぎれば熱さ忘れる」の喩えは大ウソだ。(パギ)

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