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まねき猫通信54ひきめ(2006年12月1日発行)

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

広島の山奥にある「ひとは作業所」に初めて行ったのは二〇〇二年の春。たくさんの子どもたち大人たちが歓迎してくれて、いきなり「パギやんが歌います」ときた。旅の衣を解く暇もなく、僕は歌う羽目になった。僕の歌を初めて聞いてくれたのに、全員がオッカケ・ファンのように、のりのりに乗っている。

栗栖晶さんの二十歳記念に出された詩集『ぼくはてんさいかのう』(径書房/一九九五年)を頂いた。「おかあさんがなきました/ふろばでなきました/ぼくのことでなきました/ぼくはあたまがええから すぐにわかりました/おかあさん くらいかていはやめんさい」晶さんの名刺には「雲や花や動物と語り合う自然派詩人」とある。広島弁の心地よい響きの中に自然と人文がみごとに融けこんでいて、読む人すべてを幸せにする。

「こんな辺鄙なところに作業所を構えられたのは、やはり町中の差別故ですか?」と訊くと「僕は障がい者と農的生活の繋がりを求めとるんじゃ。田舎暮らしを楽しみたいけぇー」と所長の寺尾さんは応えた。…僕は、己の浅はかさに恥じ入った。「ひとは作業所の歌」の最後、♪あ・な・た・が・い・な・い・と・ ひ・と・は ・は・つ・ぶ・れ・ま〜・す〜♪。抱腹絶倒!(パギ)

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