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安心できる食生活を手にするために -奥野和夫

食べ物は「お手軽さ」に流されず伝統的な食生活から

私たち人間の体は、60兆個もの細胞で構成されています。これらの細胞を維持するのに欠かせないのが、食べもの、水、酸素などの栄養です。

旧厚生省が1985年に発表した「健康づくりのための食生活指針」で打ち出された健康スローガンでは「1日30品目」摂取することが推奨されていましたが(食品数よりも栄養バランスが重要との考えから、2000年の「新しい食生活指針」では削除されました)、なかなか簡単には出来るものではありません。そのうえ現在の野菜の栄養価は50年前と比べると激減しており、今では単純に野菜を8〜20倍以上食べないといけない計算になるそうです。

これは外国から輸入されている野菜や旬を無視した野菜がたくさん出回っていることが原因として挙げられます(ちなみに冬にきゅうりやトマトなど水分の多い野菜を食べ過ぎると体を冷やしてしまい、風邪をひきやすくなりますのでご注意を)。また、農薬や化学肥料の多投も、その要因の1つになります。

このような現代社会においては、足りない栄養素を補う為に、サプリメントを摂取する方法が一般的になっているようで、欧米や日本では数年前から成人の半数以上が利用しているのが現状です。このサプリメントは、元々医療機関向けに作られ、病院で医者が患者の治療の一環として使用する目的で製造されていたものなのですが、今ではダイエットや生活習慣病予防、栄養バランスなどを志向した健康食品として広く認知されています。

しかしながら、市場に流通しているサプリメントにもいろいろとあり、中には副作用を引き起こしたりするような健康被害を訴えた事例もあるので注意が必要です。

また先日農林中央金庫がまとめた食の意識調査では、家庭で1ヶ月間に使う食費が平均6万2260円にとどまり、前回の調査に比べて6580円下がっていましたが、その一方で、ほとんどの方が食の安全に関心があるという結果が出ていました。

一概には言えないですが、この不況の影響で、節約志向の表れもさることながら、お手軽な形での安全志向の風潮があり、消費者の意識が以前の「嗜好性」から、「栄養」や「安全性」へとシフトしていることが分かると思います。

私たちは生きていくために食べもの(栄養)を摂取していますが、何か安易なほうに流されていっている感は拭えません。お手軽さもたまには大事ですが、基本は食べものから、もっと言うなら日本の伝統的な食生活から摂取することのほうがいいですよね。次回からは、それら(伝統的な食生活)を自分なりに探っていければと思っています。

(2010/06/10)

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